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2025.06.26 | 振袖・着物の知識
着物には、さまざまなデザインの柄が描かれています。着物を選ぶ際に、柄の種類が多すぎて迷ってしまう方は少なくありません。柄に込められた意味を知ることで、着用シーンや季節に合った着物を選びやすくなります。
本記事では、着物に描かれた柄の意味について詳しくご紹介します。振袖選びで迷っている方や、選んだ振袖の柄にどのような意味が込められているのか気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
着物に描かれている柄は、それぞれ異なる意味をもっています。たとえば日本を象徴する国花である「菊(きく)」には「長寿」や「厄払い」などの意味が込められており、人生の節目となる成人式や結婚式などのシーンにぴったりです。
このように柄に込められた意味を理解することで、着用シーンや季節に合った着物を選びやすくなります。着物の柄は、主に以下のカテゴリに分類されます。
・自然モチーフ・動物モチーフ・縁起物・吉祥文様・幾何学模様・植物模様
各カテゴリに分類される柄について、それぞれ詳しく紹介します。
自然をモチーフにした代表的な柄は以下のとおりです。
・流水(りゅうすい)・雪輪(ゆきわ)・雲取り(くもどり)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について紹介します。
流水は、清らかさと流れる運命を象徴する柄です。厄除けの意味が込められており、緩やかな曲線が清らかな印象を与えてくれます。
流水が描かれた着物は、結婚式や式典などのフォーマルから、食事会やお茶会などのカジュアルなシーンまで着用可能です。流水が単体で描かれている場合は夏に着用するのが一般的ですが、植物と組み合わさっている場合は植物の季節に合わせて着用します。
流水柄の振袖モデル(OE-1549)はこちら
雪輪は、雪の結晶をモチーフとした冬の静けさや純潔を象徴する柄です。豊作や繁栄、長寿などの意味が込められています。
きれいな円形ではないことから、謙虚な印象を与えるとされています。幅広い着物に描かれており、フォーマルからカジュアルなシーンまで着用可能です。冬だけでなく、夏も着用できます。
雪輪柄の振袖モデル(OE-1153)はこちら
雲取りは、雲をモチーフとした運気や幸運の兆しを象徴する柄です。吉兆や悠々自適な暮らしに対する願いなどの意味が込められています。
空を流れるような雲のデザインは、色合いによって華やかな印象を与えてくれます。フォーマルからカジュアルなシーンまで、季節を問わず通年で着用可能です。
雲取り柄の振袖モデル(OE-1292)はこちら
動物をモチーフにした代表的な柄は以下のとおりです。
・鶴(つる)・蝶(ちょう)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について詳しく紹介します。
鶴は、長寿や幸福を象徴する柄です。また、鶴はつがいになると一生添い遂げるとされており、夫婦円満の意味が込められています。
鶴が羽根を広げたデザインは高貴な印象を与えてくれます。婚礼衣装や振袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルなシーンでの着用がふさわしいでしょう。
鶴柄の振袖モデル(OE-1553)はこちら
蝶は、成長や変化・復活を象徴する柄です。蝶はさなぎから成虫へと変化することから、社会的な出世や長寿などの意味が込められています。
ひらひらと空を舞うようなデザインは、女性らしい華やかな印象です。振袖や浴衣など幅広い着物に描かれており、フォーマルからカジュアルなシーンまで季節を問わず着用できます。
蝶柄の振袖モデル(OE-1428-2)はこちら
吉祥文様とは、縁起が良いとされている物や動物、植物などを描いた文様のことです。日本では昔から慶事で縁起が良いものを取り入れて、良い出来事が起こるように願っていました。現代でも人生の節目となる成人式や結婚式などのシーンで、吉祥文様を描いた着物を選ぶ方が多く見受けられます。
着物に描かれる代表的な吉祥文様は以下のとおりです。
・扇面(せんめん)・手毬(てまり)・貝桶(かいおけ)・御所車(ごしょぐるま)・熨斗(のし)・亀甲文様(きっこうもんよう)・花菱(はなびし)・丸文(まるもん)
扇面は、扇をモチーフとした繁栄や開運を象徴する柄です。扇は末広がりの形であることから、幸運を呼び込む意味が込められています。
扇は他の吉祥文様と描かれることが多く、とても華やかな印象です。振袖や留袖などのさまざまな着物に描かれており、フォーマルからカジュアルまで季節を問わず着用できます。
扇面柄の振袖モデル(OE-1315)はこちら
手毬は、女子に親しまれてきた丸い遊具をモチーフとした幸運を象徴する柄です。丸みのある形から、家庭円満や良縁などの意味が込められています。
その可愛らしい見た目は、女性らしい印象を与えます。主に振袖や七五三用の着物などに描かれており、結婚式や成人式を含む慶事で着用されることが多いです。
手毬柄の振袖モデル(OE-1381)はこちら
貝桶は、貝殻を収める桶をモチーフとした夫婦の絆や永遠を象徴する柄です。貝は二枚でひとつであることから、夫婦円満や良縁などの意味が込められています。
貝桶には花や幾何学模様などが描かれており、とても華やかな印象です。振袖や留袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルなシーンで着用できます。
貝桶柄の振袖モデル(OE-1187)はこちら
御所車は、貴族が使用していた牛車をモチーフとした高貴さや優雅さを象徴する柄です。車輪が回転する見た目には、永遠や発展を願うなどの意味が込められています。
貴族が使用していた乗り物であることから、品格が高い印象を与えられます。主に色打掛や振袖などの婚礼衣装に描かれており、結婚式や成人式を含むフォーマルなシーンで着用可能です。
御所車柄の振袖モデル(SPB-2)はこちら
熨斗とは、慶事用の贈り物に添えられる熨斗鮑をモチーフとした縁起物を象徴する柄です。熨斗鮑は長く伸びる形であることから、人との繋がりや長寿の意味が込められています。
花や幾何学模様などが描かれた熨斗はデザイン性が高く、豪華な印象を与えられます。振袖や留袖、お宮参りの初着などに描かれており、お祝いごとのシーンにぴったりです。
熨斗柄の振袖モデル(OE-1524)はこちら
亀甲文様とは、亀の甲羅をモチーフとした長寿と安定を象徴する柄です。亀の甲羅は六角形が連続した形であることから、繁栄の意味が込められています。
亀甲文様は古典柄として古くから親しまれていて、格式の高い印象を与えます。振袖や訪問着などの幅広い着物に描かれており、結婚式・成人式・入学祝いを含む慶事で着用可能です。
亀甲文様柄の振袖モデル(OE-1408)はこちら
花菱とは花と菱形を組み合わせた文様で、繁栄を象徴する柄です。菱形が連続して描かれることから、長寿や子孫繁栄などの意味が込められています。
花菱は公家の方が利用する家具や装飾品などに用いられていたこともあり、高貴な印象があります。振袖や留袖などの礼装に描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルシーンで着用可能です。
花菱柄の振袖モデル(OE-1509)はこちら
丸文は、模様を丸く描いた文様で円満や調和を象徴する柄です。丸い形には終わりがないことから、永遠や無限などの意味が込められています。また、「円(丸)」は「縁」と読みが同じということもあり、丸い形は縁起が良いと親しまれてきました。
丸文は花や吉祥文様、幾何学模様などを取り入れてデザインされるため、見た目が華やかです。フォーマルからカジュアルシーンまで、季節を問わずに着用できます。
丸文柄の振袖モデル(OE-1292)はこちら
幾何学模様とは、円や多角形などの図形を連続して組み合わせた模様のことです。日本では縁起の良いものを幾何学模様として着物や日用品などに描き、吉兆があるように願いを込めています。
着物に描かれる代表的な幾何学模様は以下のとおりです。
・七宝(しっぽう)・市松(いちまつ)・麻の葉(あさのは)・矢羽根(やばね)・青海波(せいがいは)
七宝とは、円形を重ねて連続させた模様で円満や繁栄を象徴する柄です。円=縁が連続する形であることから、良縁を願う意味が込められています。
七宝は仏教において7つの宝を指し、色とりどりなデザインが多く、煌びやかな印象です。着物だけでなく帯や半襟などの小物にも描かれており、フォーマルからカジュアルまで季節を問わず着用できます。
七宝柄の振袖モデル(OE-1341)はこちら
市松とは、四角形を交互に連続させた模様で規則正しさや調和を象徴する柄です。四角形が連続する形であることから、子孫繁栄の意味が込められています。
市松はシンプルで規則正しく連続した模様なため、品のある印象を与えられます。結婚式や成人式などのフォーマルシーンから、食事会やお茶会などのカジュアルシーンまで季節を問わず着用可能です。
市松柄の振袖モデル(OE-1392)はこちら
麻の葉は、六芒星に似た幾何学の形状を連続させた模様で、子どもの成長や繁栄を象徴する柄です。幾何学の形状が麻の葉に似ていることから、邪気払いの意味が込められています。
六芒星に似た形はレトロな雰囲気で、色合いによっては可愛らしい印象です。麻の葉が描かれた着物は、主に子どもの成長に関連する慶事(お宮参り、七五三、成人式など)に着用されます。
着用時期は一般的に夏とされていますが、縁起の良い模様を組み合わせて通年で着用することも可能です。
麻の葉柄の振袖モデル(OE-1370-2)はこちら
矢羽根は、矢の上部に付けられている羽根をモチーフとした力強さや決意を象徴する柄です。矢は弓から放たれるとまっすぐ飛ぶことから、戻らない・邪気を払うなどの意味が込められています。
大正時代の女学生が矢羽根の着物を身につけていたこともあり、レトロモダンな印象を与えられるでしょう。主に着物や袴に描かれていて、成人式や卒業式などのシーンで着用されることが多いです。
矢羽根柄の振袖モデル(OE-1341)はこちら
青海波は、扇状の波を連続させた模様で平和を象徴する柄です。波模様が扇状であることから末広がりで縁起が良く、子孫繁栄の意味が込められています。
規則正しい波模様が連続するため、上品で穏やかな印象です。フォーマルからカジュアルシーンまで、季節を問わずに着用できます。
青海波柄の振袖モデル(OE-1545)はこちら
植物をモチーフにした代表的な柄は以下のとおりです。
・松竹梅(しょうちくばい)・桜(さくら)・椿(つばき)・橘(たちばな)・牡丹(ぼたん)・菊(きく)・藤(ふじ)・薔薇(ばら)
松竹梅の組み合わせは、幸福や長寿などを象徴する柄です。松は長寿、竹は繁栄や成長、梅は再生と生命力などの意味が込められています。
日本では昔から慶事で使用されていた柄で、品格がありクラシカルな印象を与えられます。色打掛や振袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式などのフォーマルなシーンにふさわしい柄です。
冬に着用するのが一般的ですが、縁起の良い柄は通年着用しても問題ないとされています。
松竹梅柄の振袖モデル(OE-1527)はこちら
桜は春に咲く花で、新たな始まりを象徴する柄です。一気に花を咲かせることから、繁栄や豊かさなどの意味が込められています。
白やピンクなどを使用して描かれた柄は、女性らしく優しげな印象です。結婚式や成人式、入学式、卒業式などの幅広いシーンで着用できます。
着用時期は、桜が咲く3〜4月が一般的とされています。ただし、他の植物模様と組み合わせたり、桜の花びら単体で描かれたりする場合は、通年で着用可能です。
桜柄の振袖モデル(OE-1462)はこちら
椿は厳冬のなかで咲く花で、気高さや美を象徴する柄です。椿は冬でも葉を落とさずに枯れないことから、厄除けの意味が込められています。
大正時代を象徴する花で、レトロモダンな印象です。成人式や食事会などのシーンで着用できます。着用時期は12〜4月が一般的ですが、他の模様と組み合わせたデザインであれば通年着用しても問題ありません。
椿柄の振袖モデル(OE-1526)はこちら
橘は一年中緑の葉を付けている常緑樹で、長寿を象徴する柄です。実がなることから、子孫繁栄の意味が込められています。
ハートのような形に見える橘の実は、とても愛らしい印象です。振袖や留袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式などの慶事に着用できます。着用時期は冬が一般的ですが、縁起の良い柄であることから通年で着用可能です。
橘柄の振袖モデル(OE-1545)はこちら
牡丹は花びらの枚数が多く、富貴を象徴する柄です。大きく咲く見た目から百花の王と呼ばれ、豪華・繁栄などの意味が込められています。
花びらが重なり合った見た目は、とても華やかで絢爛な印象です。日本では昔から振袖や留袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルシーンで着用できます。
牡丹柄の振袖モデル(OE-1544)はこちら
菊は花びらが密集した丸みのある花で、高貴さを象徴する柄です。薬草として使用されていたことから、長寿や無病息災などの意味が込められています。
日本では皇室の紋章に使用されており、格式の高い印象です。フォーマルからカジュアルなシーンまで、通年で着用できます。
菊柄の振袖モデル(OE-1532)はこちら
藤は長い花房が垂れ下がった見た目が特徴で、優美を象徴する柄です。藤の木は生命力が強く、長寿や子孫繁栄などの意味が込められています。
花の色が薄紫や白、ピンクなどであることから、高貴さや女性らしい印象を与えてくれます。結婚式や成人式、食事会などの幅広いシーンで着用できます。着用時期は4〜5月が一般的ですが、他の柄と組み合わせたデザインなら季節を問わずに着用可能です。
藤柄の振袖モデル(OE-1549)はこちら
薔薇は葉や茎に棘がある花で、愛情や美しさを象徴する柄です。赤い薔薇は情熱、ピンクの薔薇は優しさ、白い薔薇は純潔などの意味が込められています。
愛する人への贈り物としても人気のある薔薇は、華やかで洗練された印象です。結婚式や成人式を含むフォーマルシーンから、食事会やお茶会などのカジュアルシーンまで着用できます。
薔薇を含む洋花は季節を問わずに楽しめることから、通年で着用しても問題ありません。
薔薇柄の振袖モデル(OE-1494)はこちら
着物の柄を選ぶ方法として、以下の3つが挙げられます。
・着用シーンに合わせて選ぶ・着用する季節に合わせて選ぶ・不吉な印象を与える柄に注意
それぞれの選び方について詳しく紹介します。
着物の柄は、成人式や結婚式などの着用するシーンに合わせて選ぶことが大切です。格式にふさわしい柄を選ぶことで、場の雰囲気を損なうことなく品よく着物を着こなせます。
たとえば、結婚式などの華やかなシーンでは、縁起の吉祥文様を選ぶことで、新郎新婦のハレの日をお祝いする気持ちを伝えられます。対して、入学式や卒業式などの厳かなシーンで着用する際は、落ち着きのあるシンプルな柄を選ぶのがおすすめです。
着物を選ぶにあたって、季節に合った柄を選ぶのもおすすめです。季節感のある柄を選ぶことで、洗練されたおしゃれな印象を与えられます。
季節感を演出できる代表的な着物の柄について、以下の表にまとめました。
季節の花や風景の柄を選ぶ際は、その季節を少し先取りして着るのが粋な着こなし方とされています。たとえば2月・3月頃に桜柄の着物を着用すると、春の雰囲気を身にまとった粋な演出となるでしょう。
なお、振袖の場合は季節を問わず複数の植物文様が組み合わさった柄も多く、特定の季節に縛られずに通年着用できます。
着物の柄を選ぶ際、おめでたい場にふさわしくない柄を避けるべきとされています。柄に込められた意味が場にふさわしくない場合、周りの人に対して違和感を与えてしまうためです。
一見お祝いの場にふさわしくないとされる柄でも、デザインとして意匠化されていたり、意味を正しく理解すれば着用可能な場合もあります。
たとえば「曼珠沙華(彼岸花)」は弔事をイメージさせることが多いですが、「おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる」という仏教の経典に由来し、「天界に咲く花」という意味をもつことから、華やかな意匠として着用しても問題ないとされています。
不安に感じる場合は、縁起の良い意味をもつ柄や、慶事にふさわしいとされる伝統的な模様を選ぶと安心です。
振袖の柄には、それぞれ異なる意味が込められています。柄に込められた意味を知ることで、着用シーンや季節に合った着こなしに仕上がります。
振袖の場合は複数の柄が組み合わさったデザインが多く、季節に縛られず自分にぴったりな意味をもつ柄を選ぶことが可能です。成人式という人生の節目となる日に、自分を高める縁起の良い柄を描いた振袖を身につけてみてはいかがでしょうか。
振袖専門店のオンディーヌでは、成人式にふさわしい縁起の良い柄を描いた振袖をご用意しています。振袖の柄やテイストなどのお好みをスタッフが伺ったうえで、希望に沿った振袖を提案可能です。
成人式に向けて振袖を探している方は、お気軽にオンディーヌの各店舗までお越しください。
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着物には、さまざまなデザインの柄が描かれています。着物を選ぶ際に、柄の種類が多すぎて迷ってしまう方は少なくありません。柄に込められた意味を知ることで、着用シーンや季節に合った着物を選びやすくなります。
本記事では、着物に描かれた柄の意味について詳しくご紹介します。振袖選びで迷っている方や、選んだ振袖の柄にどのような意味が込められているのか気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
着物の柄には意味がある!
着物に描かれている柄は、それぞれ異なる意味をもっています。たとえば日本を象徴する国花である「菊(きく)」には「長寿」や「厄払い」などの意味が込められており、人生の節目となる成人式や結婚式などのシーンにぴったりです。
このように柄に込められた意味を理解することで、着用シーンや季節に合った着物を選びやすくなります。着物の柄は、主に以下のカテゴリに分類されます。
・自然モチーフ
・動物モチーフ
・縁起物
・吉祥文様
・幾何学模様
・植物模様
各カテゴリに分類される柄について、それぞれ詳しく紹介します。
着物の柄の意味:自然をモチーフにした柄
自然をモチーフにした代表的な柄は以下のとおりです。
・流水(りゅうすい)
・雪輪(ゆきわ)
・雲取り(くもどり)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について紹介します。
流水(りゅうすい)
流水は、清らかさと流れる運命を象徴する柄です。厄除けの意味が込められており、緩やかな曲線が清らかな印象を与えてくれます。
流水が描かれた着物は、結婚式や式典などのフォーマルから、食事会やお茶会などのカジュアルなシーンまで着用可能です。流水が単体で描かれている場合は夏に着用するのが一般的ですが、植物と組み合わさっている場合は植物の季節に合わせて着用します。
流水柄の振袖モデル(OE-1549)はこちら
雪輪(ゆきわ)
雪輪は、雪の結晶をモチーフとした冬の静けさや純潔を象徴する柄です。豊作や繁栄、長寿などの意味が込められています。
きれいな円形ではないことから、謙虚な印象を与えるとされています。幅広い着物に描かれており、フォーマルからカジュアルなシーンまで着用可能です。冬だけでなく、夏も着用できます。
雪輪柄の振袖モデル(OE-1153)はこちら
雲取り(くもどり)
雲取りは、雲をモチーフとした運気や幸運の兆しを象徴する柄です。吉兆や悠々自適な暮らしに対する願いなどの意味が込められています。
空を流れるような雲のデザインは、色合いによって華やかな印象を与えてくれます。フォーマルからカジュアルなシーンまで、季節を問わず通年で着用可能です。
雲取り柄の振袖モデル(OE-1292)はこちら
着物の柄の意味:動物をモチーフにした柄
動物をモチーフにした代表的な柄は以下のとおりです。
・鶴(つる)
・蝶(ちょう)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について詳しく紹介します。
鶴(つる)
鶴は、長寿や幸福を象徴する柄です。また、鶴はつがいになると一生添い遂げるとされており、夫婦円満の意味が込められています。
鶴が羽根を広げたデザインは高貴な印象を与えてくれます。婚礼衣装や振袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルなシーンでの着用がふさわしいでしょう。
鶴柄の振袖モデル(OE-1553)はこちら
蝶(ちょう)
蝶は、成長や変化・復活を象徴する柄です。蝶はさなぎから成虫へと変化することから、社会的な出世や長寿などの意味が込められています。
ひらひらと空を舞うようなデザインは、女性らしい華やかな印象です。振袖や浴衣など幅広い着物に描かれており、フォーマルからカジュアルなシーンまで季節を問わず着用できます。
蝶柄の振袖モデル(OE-1428-2)はこちら
着物の柄の意味:縁起物・吉祥文様
吉祥文様とは、縁起が良いとされている物や動物、植物などを描いた文様のことです。日本では昔から慶事で縁起が良いものを取り入れて、良い出来事が起こるように願っていました。現代でも人生の節目となる成人式や結婚式などのシーンで、吉祥文様を描いた着物を選ぶ方が多く見受けられます。
着物に描かれる代表的な吉祥文様は以下のとおりです。
・扇面(せんめん)
・手毬(てまり)
・貝桶(かいおけ)
・御所車(ごしょぐるま)
・熨斗(のし)
・亀甲文様(きっこうもんよう)
・花菱(はなびし)
・丸文(まるもん)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について詳しく紹介します。
扇面(せんめん)
扇面は、扇をモチーフとした繁栄や開運を象徴する柄です。扇は末広がりの形であることから、幸運を呼び込む意味が込められています。
扇は他の吉祥文様と描かれることが多く、とても華やかな印象です。振袖や留袖などのさまざまな着物に描かれており、フォーマルからカジュアルまで季節を問わず着用できます。
扇面柄の振袖モデル(OE-1315)はこちら
手毬(てまり)
手毬は、女子に親しまれてきた丸い遊具をモチーフとした幸運を象徴する柄です。丸みのある形から、家庭円満や良縁などの意味が込められています。
その可愛らしい見た目は、女性らしい印象を与えます。主に振袖や七五三用の着物などに描かれており、結婚式や成人式を含む慶事で着用されることが多いです。
手毬柄の振袖モデル(OE-1381)はこちら
貝桶(かいおけ)
貝桶は、貝殻を収める桶をモチーフとした夫婦の絆や永遠を象徴する柄です。貝は二枚でひとつであることから、夫婦円満や良縁などの意味が込められています。
貝桶には花や幾何学模様などが描かれており、とても華やかな印象です。振袖や留袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルなシーンで着用できます。
貝桶柄の振袖モデル(OE-1187)はこちら
御所車(ごしょぐるま)
御所車は、貴族が使用していた牛車をモチーフとした高貴さや優雅さを象徴する柄です。車輪が回転する見た目には、永遠や発展を願うなどの意味が込められています。
貴族が使用していた乗り物であることから、品格が高い印象を与えられます。主に色打掛や振袖などの婚礼衣装に描かれており、結婚式や成人式を含むフォーマルなシーンで着用可能です。
御所車柄の振袖モデル(SPB-2)はこちら
熨斗(のし)
熨斗とは、慶事用の贈り物に添えられる熨斗鮑をモチーフとした縁起物を象徴する柄です。熨斗鮑は長く伸びる形であることから、人との繋がりや長寿の意味が込められています。
花や幾何学模様などが描かれた熨斗はデザイン性が高く、豪華な印象を与えられます。振袖や留袖、お宮参りの初着などに描かれており、お祝いごとのシーンにぴったりです。
熨斗柄の振袖モデル(OE-1524)はこちら
亀甲文様(きっこうもんよう)
亀甲文様とは、亀の甲羅をモチーフとした長寿と安定を象徴する柄です。亀の甲羅は六角形が連続した形であることから、繁栄の意味が込められています。
亀甲文様は古典柄として古くから親しまれていて、格式の高い印象を与えます。振袖や訪問着などの幅広い着物に描かれており、結婚式・成人式・入学祝いを含む慶事で着用可能です。
亀甲文様柄の振袖モデル(OE-1408)はこちら
花菱(はなびし)
花菱とは花と菱形を組み合わせた文様で、繁栄を象徴する柄です。菱形が連続して描かれることから、長寿や子孫繁栄などの意味が込められています。
花菱は公家の方が利用する家具や装飾品などに用いられていたこともあり、高貴な印象があります。振袖や留袖などの礼装に描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルシーンで着用可能です。
花菱柄の振袖モデル(OE-1509)はこちら
丸文(まるもん)
丸文は、模様を丸く描いた文様で円満や調和を象徴する柄です。丸い形には終わりがないことから、永遠や無限などの意味が込められています。また、「円(丸)」は「縁」と読みが同じということもあり、丸い形は縁起が良いと親しまれてきました。
丸文は花や吉祥文様、幾何学模様などを取り入れてデザインされるため、見た目が華やかです。フォーマルからカジュアルシーンまで、季節を問わずに着用できます。
丸文柄の振袖モデル(OE-1292)はこちら
着物の柄の意味:幾何学模様
幾何学模様とは、円や多角形などの図形を連続して組み合わせた模様のことです。日本では縁起の良いものを幾何学模様として着物や日用品などに描き、吉兆があるように願いを込めています。
着物に描かれる代表的な幾何学模様は以下のとおりです。
・七宝(しっぽう)
・市松(いちまつ)
・麻の葉(あさのは)
・矢羽根(やばね)
・青海波(せいがいは)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について詳しく紹介します。
七宝(しっぽう)
七宝とは、円形を重ねて連続させた模様で円満や繁栄を象徴する柄です。円=縁が連続する形であることから、良縁を願う意味が込められています。
七宝は仏教において7つの宝を指し、色とりどりなデザインが多く、煌びやかな印象です。着物だけでなく帯や半襟などの小物にも描かれており、フォーマルからカジュアルまで季節を問わず着用できます。
七宝柄の振袖モデル(OE-1341)はこちら
市松(いちまつ)
市松とは、四角形を交互に連続させた模様で規則正しさや調和を象徴する柄です。四角形が連続する形であることから、子孫繁栄の意味が込められています。
市松はシンプルで規則正しく連続した模様なため、品のある印象を与えられます。結婚式や成人式などのフォーマルシーンから、食事会やお茶会などのカジュアルシーンまで季節を問わず着用可能です。
市松柄の振袖モデル(OE-1392)はこちら
麻の葉(あさのは)
麻の葉は、六芒星に似た幾何学の形状を連続させた模様で、子どもの成長や繁栄を象徴する柄です。幾何学の形状が麻の葉に似ていることから、邪気払いの意味が込められています。
六芒星に似た形はレトロな雰囲気で、色合いによっては可愛らしい印象です。麻の葉が描かれた着物は、主に子どもの成長に関連する慶事(お宮参り、七五三、成人式など)に着用されます。
着用時期は一般的に夏とされていますが、縁起の良い模様を組み合わせて通年で着用することも可能です。
麻の葉柄の振袖モデル(OE-1370-2)はこちら
矢羽根(やばね)
矢羽根は、矢の上部に付けられている羽根をモチーフとした力強さや決意を象徴する柄です。矢は弓から放たれるとまっすぐ飛ぶことから、戻らない・邪気を払うなどの意味が込められています。
大正時代の女学生が矢羽根の着物を身につけていたこともあり、レトロモダンな印象を与えられるでしょう。主に着物や袴に描かれていて、成人式や卒業式などのシーンで着用されることが多いです。
矢羽根柄の振袖モデル(OE-1341)はこちら
青海波(せいがいは)
青海波は、扇状の波を連続させた模様で平和を象徴する柄です。波模様が扇状であることから末広がりで縁起が良く、子孫繁栄の意味が込められています。
規則正しい波模様が連続するため、上品で穏やかな印象です。フォーマルからカジュアルシーンまで、季節を問わずに着用できます。
青海波柄の振袖モデル(OE-1545)はこちら
着物の柄の意味:植物
植物をモチーフにした代表的な柄は以下のとおりです。
・松竹梅(しょうちくばい)
・桜(さくら)
・椿(つばき)
・橘(たちばな)
・牡丹(ぼたん)
・菊(きく)
・藤(ふじ)
・薔薇(ばら)
それぞれの柄の特徴や、込められた意味について詳しく紹介します。
松竹梅(しょうちくばい)
松竹梅の組み合わせは、幸福や長寿などを象徴する柄です。松は長寿、竹は繁栄や成長、梅は再生と生命力などの意味が込められています。
日本では昔から慶事で使用されていた柄で、品格がありクラシカルな印象を与えられます。色打掛や振袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式などのフォーマルなシーンにふさわしい柄です。
冬に着用するのが一般的ですが、縁起の良い柄は通年着用しても問題ないとされています。
松竹梅柄の振袖モデル(OE-1527)はこちら
桜(さくら)
桜は春に咲く花で、新たな始まりを象徴する柄です。一気に花を咲かせることから、繁栄や豊かさなどの意味が込められています。
白やピンクなどを使用して描かれた柄は、女性らしく優しげな印象です。結婚式や成人式、入学式、卒業式などの幅広いシーンで着用できます。
着用時期は、桜が咲く3〜4月が一般的とされています。ただし、他の植物模様と組み合わせたり、桜の花びら単体で描かれたりする場合は、通年で着用可能です。
桜柄の振袖モデル(OE-1462)はこちら
椿(つばき)
椿は厳冬のなかで咲く花で、気高さや美を象徴する柄です。椿は冬でも葉を落とさずに枯れないことから、厄除けの意味が込められています。
大正時代を象徴する花で、レトロモダンな印象です。成人式や食事会などのシーンで着用できます。着用時期は12〜4月が一般的ですが、他の模様と組み合わせたデザインであれば通年着用しても問題ありません。
椿柄の振袖モデル(OE-1526)はこちら
橘(たちばな)
橘は一年中緑の葉を付けている常緑樹で、長寿を象徴する柄です。実がなることから、子孫繁栄の意味が込められています。
ハートのような形に見える橘の実は、とても愛らしい印象です。振袖や留袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式などの慶事に着用できます。着用時期は冬が一般的ですが、縁起の良い柄であることから通年で着用可能です。
橘柄の振袖モデル(OE-1545)はこちら
牡丹(ぼたん)
牡丹は花びらの枚数が多く、富貴を象徴する柄です。大きく咲く見た目から百花の王と呼ばれ、豪華・繁栄などの意味が込められています。
花びらが重なり合った見た目は、とても華やかで絢爛な印象です。日本では昔から振袖や留袖などに描かれることが多く、結婚式や成人式を含むフォーマルシーンで着用できます。
牡丹柄の振袖モデル(OE-1544)はこちら
菊(きく)
菊は花びらが密集した丸みのある花で、高貴さを象徴する柄です。薬草として使用されていたことから、長寿や無病息災などの意味が込められています。
日本では皇室の紋章に使用されており、格式の高い印象です。フォーマルからカジュアルなシーンまで、通年で着用できます。
菊柄の振袖モデル(OE-1532)はこちら
藤(ふじ)
藤は長い花房が垂れ下がった見た目が特徴で、優美を象徴する柄です。藤の木は生命力が強く、長寿や子孫繁栄などの意味が込められています。
花の色が薄紫や白、ピンクなどであることから、高貴さや女性らしい印象を与えてくれます。結婚式や成人式、食事会などの幅広いシーンで着用できます。着用時期は4〜5月が一般的ですが、他の柄と組み合わせたデザインなら季節を問わずに着用可能です。
藤柄の振袖モデル(OE-1549)はこちら
薔薇(ばら)
薔薇は葉や茎に棘がある花で、愛情や美しさを象徴する柄です。赤い薔薇は情熱、ピンクの薔薇は優しさ、白い薔薇は純潔などの意味が込められています。
愛する人への贈り物としても人気のある薔薇は、華やかで洗練された印象です。結婚式や成人式を含むフォーマルシーンから、食事会やお茶会などのカジュアルシーンまで着用できます。
薔薇を含む洋花は季節を問わずに楽しめることから、通年で着用しても問題ありません。
薔薇柄の振袖モデル(OE-1494)はこちら
着物の柄の選び方
着物の柄を選ぶ方法として、以下の3つが挙げられます。
・着用シーンに合わせて選ぶ
・着用する季節に合わせて選ぶ
・不吉な印象を与える柄に注意
それぞれの選び方について詳しく紹介します。
着用シーンに合わせて選ぶ
着物の柄は、成人式や結婚式などの着用するシーンに合わせて選ぶことが大切です。格式にふさわしい柄を選ぶことで、場の雰囲気を損なうことなく品よく着物を着こなせます。
たとえば、結婚式などの華やかなシーンでは、縁起の吉祥文様を選ぶことで、新郎新婦のハレの日をお祝いする気持ちを伝えられます。対して、入学式や卒業式などの厳かなシーンで着用する際は、落ち着きのあるシンプルな柄を選ぶのがおすすめです。
着用する季節に合わせて選ぶ
着物を選ぶにあたって、季節に合った柄を選ぶのもおすすめです。季節感のある柄を選ぶことで、洗練されたおしゃれな印象を与えられます。
季節感を演出できる代表的な着物の柄について、以下の表にまとめました。
季節の花や風景の柄を選ぶ際は、その季節を少し先取りして着るのが粋な着こなし方とされています。たとえば2月・3月頃に桜柄の着物を着用すると、春の雰囲気を身にまとった粋な演出となるでしょう。
なお、振袖の場合は季節を問わず複数の植物文様が組み合わさった柄も多く、特定の季節に縛られずに通年着用できます。
不吉な印象を与える柄に注意
着物の柄を選ぶ際、おめでたい場にふさわしくない柄を避けるべきとされています。柄に込められた意味が場にふさわしくない場合、周りの人に対して違和感を与えてしまうためです。
一見お祝いの場にふさわしくないとされる柄でも、デザインとして意匠化されていたり、意味を正しく理解すれば着用可能な場合もあります。
たとえば「曼珠沙華(彼岸花)」は弔事をイメージさせることが多いですが、「おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる」という仏教の経典に由来し、「天界に咲く花」という意味をもつことから、華やかな意匠として着用しても問題ないとされています。
不安に感じる場合は、縁起の良い意味をもつ柄や、慶事にふさわしいとされる伝統的な模様を選ぶと安心です。
柄の意味を知って、シーンや気分に合わせた着物を選ぼう
振袖の柄には、それぞれ異なる意味が込められています。柄に込められた意味を知ることで、着用シーンや季節に合った着こなしに仕上がります。
振袖の場合は複数の柄が組み合わさったデザインが多く、季節に縛られず自分にぴったりな意味をもつ柄を選ぶことが可能です。成人式という人生の節目となる日に、自分を高める縁起の良い柄を描いた振袖を身につけてみてはいかがでしょうか。
振袖専門店のオンディーヌでは、成人式にふさわしい縁起の良い柄を描いた振袖をご用意しています。振袖の柄やテイストなどのお好みをスタッフが伺ったうえで、希望に沿った振袖を提案可能です。
成人式に向けて振袖を探している方は、お気軽にオンディーヌの各店舗までお越しください。
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